不満を抱きあって生きていく。それが夫婦

結婚に不満はつきものです。

どんなに愛し合っていようとも、どんなに仲の良い二人でも、結婚すれば必ず不満が生じます。
もし二人が結婚していなければ、不満に対し見て見ぬふりというのも出来ます。もしそれが出来ないなら、おそらく結婚などしないということでしょう。お互いの抱える不満からお互いに逃げることで、あたかもその不満が無いように振舞うことが、人間には出来てしまうのです。

しかし結婚した二人には、その不満から逃れる術がありません。たとえその瞬間は目を逸らすことが出来たとしても、結婚している以上、夫婦である以上、その不満が解決されない限り、常に直面することになるのです。

そもそも結婚したときの夫婦には不満などなく、だからこそ結婚したのかというと決してそうではありません。もともとあった不満にフタをして結婚した二人もいれば、結婚して初めて気付く不満というものだってあるのです。

つまり不満は夫婦にとって折込済みの問題です。どんな不満も二人の協力で解決していけるから結婚するのであり、結婚したなら不満は二人の協力で解決しなければなりません。
誤解を恐れずに言わせてもらうなら、結婚生活とは「不満を解決することで得られる喜びと成長」のことです。

つまり結婚には不満があるからこそ、それをのり越える楽しさがあるともいえるのです。結婚していなければ逃げ出すだけだった弱い個人が、愛する人の協力を得て、その問題のしっかり見つめ、解決策を探り、ついには乗り越え夫婦として成長していくのだとしたら、結婚生活に不満があればあるほど、それは大きく成長するチャンスだと考えることもできるでしょう。

ここで間違えてはいけないのが、不満があれば人は必ず成長するのではないということです。まず、きちんとその不満に向き合い、解決の方法を探ること、しかもそれを自分以外の誰かと共同で行うことが重要であるという点には注意が必要でしょう。

例えば人が親になるためには子供がいなければなりませんが、子供がいるから自動的に親になれるのでもなく、親だから子供を持てるわけでもないのです。

同様に、結婚したから夫婦になるのでも、夫婦だから結婚するのでもありません。結婚した二人が互いの不満と正面から対峙し、お互いがお互いを支え合うことで、初めて本当の夫婦となれるのです。

結婚が素晴らしさの一つは、人を不満と向き合わせ、解決による喜びによって、よりいっそう成長させるという点でしょう。